「動物の処分方法に関する指針の解説」を読む その6 その他

<展示動物>

一般的に用いられている殺処分法について概説したのち、こう結論付けています。

 

以上の結果からみると、展示動物における(殺)処分方法としては、ほ乳類では、鎮静剤、精神安定剤、筋弛緩剤を前処置として用い、鎮静化の後バルビツール系麻酔薬の静脈内注射による(殺)処分、鳥類に対しては麻酔箱等を用いての吸入麻酔薬による(殺)処分が適当ということになろう。

 

<産業動物>

食肉生産等のための殺処分動物の殺処分方法は、打額法、感電法、炭酸ガス麻酔法などにより意識を失わせた後に、刀によって頸動(静)脈を切断あるいは心臓を刺して放血させるのが一般的です。ただし食鳥(鶏、あひる、七面鳥)の殺処分は、一連の流れ作業の中で、頭部を切断し放血させる方法がとられています。

食肉生産以外の殺処分動物については、極力殺処分動物の苦痛を与えないという観点から、安楽死用薬剤の投与、頸椎脱臼、断首等の殺処分方法を用います。

 

<殺処分動物の保管>

たとえ殺処分が決定した動物であっても、殺処分の瞬間までは健康で静穏な状態を保持する必要があります。殺処分動物は環境省が定める各動物の飼養保管基準の趣旨に沿って、適切に保管するよう努める必要があります。殺処分動物の保管に関して配慮が必要な事項は次のとおりです。

<対象動物以外の動物>

対象動物以外の脊椎動物であっても、神経の中枢を持ち、苦痛を感じると考えられるので、殺処分の際には本指針を適用することが好ましいとされています(魚の調理など特殊な場合を除く)。また神経の中枢を持たない無脊椎動物においても、一刻も早い循環機能又は呼吸機能の停止をきたすような殺処分方法をとるよう努めることが望ましいとされています。

 

<年少者等に対する配慮>

殺処分施設や殺処分そのものは、原則として関係者以外への公開は禁止すべきですが、教育目的等やむを得ず公開する場合は、管理者等は、特に年少者等に対して、殺処分しなければならない理由を分かりやすく説明するなど、格別の配慮が望ましいとしています。

 

以上が「動物の処分方法に関する指針の解説」の概要です。この「解説」は「動物の保護及び管理に関する法律」の規定に基づき、平成7年に総理府が告示した「動物の処分方法に関する指針」の解説文です。本体の「指針」は平成19年に「動物の殺処分方法に関する指針」に改正されましたが、内容自体は変わっていないため、新たな「解説」が出されることはありませんでした。しかし「解説」が作成されて20年以上経過するので、環境省はそろそろ新しい「解説」を示してもよいのではないかと私は思います。