「アニマルポリス」について考える<4> 第二種動物取扱業者の罰則規定

第二種動物取扱業者(動物の譲渡し、保管、貸出、訓練、展示を非営利で業として行う者)は、知事等に届出を行う必要があります。規模にもよりますが、民間のアニマルシェルターもここに該当します。開始の届出や届出事項の変更の届出を怠ったり、虚偽の届出を行うと、三十万円以下の罰金(47条1号)が科せられます。また廃業届やその他の変更事項の届出を怠ったり、虚偽の届出を行うと二十万円以下の過料(49条1号)が科せられます。

第二種動物取扱業においても、担当職員が立入検査を行うことが可能ですが、この検査を拒むと三十万円以下の罰金(47条3号)が科せられます。また知事等は第二種動物取扱業者に対しても改善勧告を行うことができますが、業者がこれに従わない場合、勧告の履行を命令することができます。これに違反すると、三十万円以下の罰金(47条4号)が科せられます。

犬猫等の譲渡しを業として行う第二種動物取扱業者は、第一種の「動物販売者等」と同様に帳簿を備え保存しなければなりませんが、これに違反すると二十万円以下の過料(49条2項)が科せられます。

 

動物取扱業者は、「第一種動物取扱業者が遵守すべき動物の管理の方法等の細目 (平成18年1月20日環境省告示第20号)」または「第二種動物取扱業者が遵守すべき動物の管理の方法等の細目(平成25年環境省告示第47号)」を順守する必要がありますが(21条1項)、この違反そのものに対する罰則はありません。担当職員が違反を発見し、改善を勧告し、なおかつ業者が勧告履行命令に違反してはじめて、告発が可能になるのです。この手続には、最長6か月かかります。さらに告発から警察による捜査、検察に送致ののち起訴に至るまで、どれだけの時間がかかるのでしょう。その間にも動物たちは苦しんでいます。もっとも、業者もバカではないですから、知事等から勧告が出されたら一応従うでしょう。そしてほとぼりが冷めたころにまたやらかします。交通違反と同じで、「見つからなければもうけもの」の精神で、せっせと動物を使ったゼニ儲けにいそしむのです。どうせ立入検査なんてめったに来ないし、もし違反が見つかっても、その場限りで勧告に応じていれば告発もされないですから、やりたい放題です。もちろん知事等も伝家の宝刀「登録取消」を持っていますが、2020年に滋賀県の業者が登録取消処分を受けた事例がニュースになったくらいなので、めったにありません(この業者は動物の管理も劣悪でしたが、取消理由は「特定動物の無許可飼養」でした)。この業者も名義を変えて、しれっと事業を継続するのでしょう(風営法違反でパクられた営業者がよくやる手です)。そして欠格期間が過ぎればそろっと復帰です。そりゃナメられますよ。