「引取り」「収容」動物の所有権についてのまとめ

所有者不明の犬猫の所有権について書いていると頭が混乱してきたので、都道府県等が収容している動物の権利関係について、いったん整理しておきたいと思います。

 

遺失物法第4条に基づく「物件の提出」※無主物は対象外

【逸走した家畜】拾得者が「占有者」となり、物件の提出により警察署が「占有者」となる

 ※所有者が判明すれば返還する

 ※生後90日以降の所有者不明の犬については、狂犬病予防法第6条第1項の規定に基づき、狂犬病予防員に引き渡す

 ※拾得者の希望により、動愛法第35条第2項に基づく「引取り」に移行

 ※公示後2週間後に「売却」または「処分」することにより、引き受け者が「占有者」となる

 ※公示後3か月たっても所有者が見つからなければ、拾得者が「所有者」となる。

 

狂犬病予防法第6条第1項に基づく「抑留」※生後90日以降の犬に限る

【無主物】捕獲した都道府県等が「無主物先占」により「所有者」になる

【逸走した家畜】捕獲した都道府県等が「占有者」になる

 ※所有者が判明すれば返還するが、所有者に対して何らかの行政処分が科される

 ※2日間の公示ののち1日経過すれば、所有者の承諾を得なくても「処分」が可能

 

動愛法第35条第1項に基づく「所有者からの引取り」

所有者がその所有権を放棄することにより、引取った都道府県等が「無主物先占」により「所有者」になる

 

動愛法第35条第3項に基づく「所有者の判明しない犬又は猫の引取り」

【無主物】拾得者が「占有者」となり、引取った都道府県等が「無主物先占」により「所有者」になる

 ※拾得者が「所有の意思」を示した場合、拾得者が「所有者」になる可能性があるため、拾得者の意思の確認が必要

【逸走した家畜】拾得者が「占有者」となり、引取りにより都道府県等が「占有者」となる

 ※すでに所有者が存在するため、拾得者が所有の意思を示したとしても所有者にはなれない

 ※所有者が判明すれば返還する

 ※生後90日以降の犬については、狂犬病予防法の規定を適用

  ※都道府県等の公示により所有者が判明しない場合、所有者がその所有権を放棄したものとみなし、都道府県等が「無主物先占」により「所有者」になる(ただし手続きの正当性については議論がある)

 

動愛法第36条第2項に基づく「負傷動物等の収容」

【無主物】収容した都道府県等が「無主物先占」により「所有者」になる

【逸走した家畜】収容した都道府県等が「占有者」になる

 ※所有者が判明すれば返還する

 ※生後90日以降の犬については、狂犬病予防法の規定を適用

 ※都道府県等の公示により所有者が名乗り出ない場合、所有者がその所有権を放棄したものとみなし、都道府県等が「無主物先占」により「所有者」になる(ただし手続きの正当性については議論がある)