「レスキュー型ホーダー」

HARCのいわゆる”Angell Report”では、「レスキュー型ホーダー(Rescuer hoarder)」の特徴として以下をあげています。

 

・Has strong sense of mission to save animals which leads to unavoidable compulsion

(動物を救わなければならないという強い使命感から、やむにやまれぬ気持ちになる)

・Fears death (of animals and self ) and opposes euthanasia

(動物や自分の死を恐れ、安楽殺に反対する)

・Starts with adequate resources for animal care

(動物のケアのための十分な資源を持った状態からスタートする)

・Acquires animals actively rather than passively

(受動的ではなく、能動的に動物を入手する)

・Believes he/she is the only one who can provide adequate care; the initial rescue-followed-by-adoption pattern is replaced by rescue-only care

(自分だけが適切なケアを提供できると考え、当初の保護→譲渡のパターンから、保護のみのケアに変わる)

・Numbers of animals gradually overwhelm capacity to provide minimal care

(最低限のケアを提供するには、動物の数が多すぎる)

・Finds it hard to refuse requests to take more animals

(動物の受け入れを断ることが難しいように見受けられる)

・Avoids authorities and/or impedes their access

(行政を避けたり、接触を拒否したりする)

・Is not necessarily socially isolated; may work with an extensive network of enablers and be more engaged in society, therefore less amenable to intervention via social services

(必ずしも社会的に孤立しているわけではなく、広範なネットワークを持ち、社会への貢献度が高いため、社会サービスによる介入が困難な場合もある)

 

「レスキュー型ホーダー」は、自分は信念に基づき動物を保護していると考えています。そして一見、まっとうな動物保護活動家に見え、多くの協力者がいたりします。協力者たちは動物保護活動を支援しているつもりで、その一方意図せず(または見て見ぬふりして)に多頭飼育をあおってしまい、事態の悪化に手を貸してしまっているのです。協力しているつもりでかえって本人のためにならないことをしてしまう人のことを「イネーブラー(enabler)」といいますが、「レスキュー型ホーダー」とイネーブラーとのネットワークが問題解決を複雑にしてしまいます。

 

"Animal Hoarding:Structuring interdisciplinary responses to help people, animals and communities at risk",Hoarding of Animals Research Consortium (2006),P20