PETAが語る入口対策の必要性

米国の動物権利団体であるPETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)は、人間が動物を利用することの一切に反対し、過激なキャンペーンやビーガン推進などで知られています。しかし意外に思われるかもしれませんが、PETA(https://www.peta.org/features/deadly-consequences-no-kill-policies/)は動物福祉の観点から、アニマルシェルターの「ノーキル」ポリシーに反対しています。そしてアニマルシェルターにおける動物の安楽殺を終わらせるには、入口対策しかないと述べています。

 

Consider this parable about “no-kill” policies: You’re walking next to a river and you see a kitten floating past. You jump in and save the kitten. Then another one floats by, so you save that one, too. Then another and another and another float by, and you soon realize that you can’t save them all. So you run upstream to see who’s throwing kittens into the water—and you stop that person.

「ノーキル」ポリシーについて、こんな例え話を考えてみましょう。あなたが川のそばを歩いていると、子猫が浮かんでいるのが見えます。あなたはその川に飛び込んで子猫を助けました。すると、別の子猫が浮かんできたので、その子猫も助けます。すると、また別の子猫が浮かんできて、あなたはすぐに全員を救うことができないことに気づきます。そこであなたは、誰が子猫を水に投げ入れているのかを確認するために川上に向かって走り、その人を止めます。

 

Thousands of unwanted, abandoned, neglected, and stray animals pour into animal shelters across the country every day—far outnumbering the good homes available to take them in. But instead of “going upstream,” i.e., instead of working to address the source of the problem, which is the runaway animal birth rate, people are being pressured into focusing on the symptoms. We can end the cycle of animal births, homelessness, and deaths, but we must address the root cause instead of flailing in the water, pulling out one kitten at a time while so many others float by, and screaming that others in the water with us aren’t saving enough kittens.

全国のアニマルシェルターには、毎日、何千頭もの不要とされた動物、捨てられた動物、放置された動物、迷子の動物が押し寄せ、引き取り手の数をはるかに上回っています。しかし、「川上に行く」のではなく、つまり、動物の大量繁殖という問題の根源に取り組むのではなく、場当たり的な対応に集中するよう圧力をかけられています。動物が生まれ、ホームレスになり、死んでいくというサイクルを終わらせることはできますが、水の中でもがいて1匹づつ子猫を救い出しながら「すべての子猫を救いきれない」と叫ぶのではなく、根本的な原因を解決しなければなりません。

 

Finding a home for one dog may save one life, but sterilizing one dog will save hundreds, if not thousands, of dogs’ lives by preventing generations of potentially homeless puppies from being born. Getting a spay/neuter law passed saves even more lives. Stopping the problem at its source is where our time, energy, and funds are needed most. That is how we can drastically reduce—and hopefully end—the homeless-animal crisis and the need for euthanasia.

1頭の犬に新しい家を見つけることは1頭の命を救うかもしれませんが、1頭の犬に不妊処置を施すことで、ホームレスになる可能性のある子犬が何世代にもわたって生まれるのを防ぎ、何千とは言わないまでも何百もの犬の命を救うことができるでしょう。避妊去勢手術を義務化する法律が成立すれば、さらに多くの命が救われます。問題の根本解決にこそ、我々の時間、エネルギー、資金を集中させるべきです。このようにして、ホームレスの動物の危機と安楽殺の必要性を大幅に減少させ、うまくいけば終わらせることができます。