Million Cat Challenge(3) 「収容の代替」その1

Million Cat Challenge(#allthecats)は、アニマルシェルターによる猫の安楽殺を減らすための「5つの取り組み」の最初に、「収容の代替(Alternatives to intake)」を挙げています。シェルターに収容される猫の数を減らすことができれば、収容中の猫の福祉向上や安楽殺の減少につながるのです。

しかしそれは「ノーキル」シェルターや日本の動物愛護管理行政で行われているような、シェルター都合の「引取り拒否」とは考え方が根本的に異なることに注意する必要があります。あくまでも、猫にとって最良の選択肢としての「代替」なのです。Million Cat Challengeの公式ホームページ(https://www.millioncatchallenge.org/resources/alternatives-to-intake)ではこう問いかけられています。

 

Is entering an animal shelter always the best option for a cat?

アニマルシェルターに収容することは、常に猫にとって最良の選択肢ですか?

 

そしていくつかの代替案を例示しています。

・離乳前の子猫の発見者に対し、譲渡可能になるまでのケアをサポートする

・猫を手放そうとしている飼い主に対し、助言やリソースを提供する

・地域のTNR活動をサポートしたり、RTFを行う

 

また「収容の代替」は、「引取り拒否」とは異なることを強調しています。

 

In many cases, intake to a shelter is absolutely the right choice. No matter how much progress we make in solving problems related to feline overpopulation, some cats will inevitably require the care that only a shelter can provide. Whether because a cat has abruptly lost her owner, a feral cat cannot safely remain in his current habitat, or a myriad of other reasons, shelter admission will still be the right choice. A safe harbor for sick, injured and orphaned cats, as well as feline victims of cruelty and neglect, serves a vital societal need. However, we now understand that shelter admission may not serve every cat well in every situation:

多くの場合、シェルターへの収容は絶対に正しい選択です。猫の過剰繁殖に関連する問題の解決がどれだけ進歩したとしても、一部の猫は必然的にシェルターだけが提供できるケアを必要とします。猫が飼い主を突然失った場合、野良猫が現在の生息地に安全に留まれない場合、またはその他の多くの理由がある場合でも、シェルターへの収容は依然として正しい選択です。病気の猫、負傷した猫、孤児になった猫、そして虐待やネグレクトの犠牲者である猫のための安全地帯は、重要な社会的ニーズに応えます。しかし私たちは今、シェルターへの収容がすべての状況ですべての猫にうまく役立つとは限らないことを理解しています。

 

その具体例として「迷い猫」「野良猫」「飼い猫」「離乳前の子猫」について述べられていますが、続きは次回で。