Million Cat Challenge(#allthecats)は、アニマルシェルターにおける譲渡手数料を減免する、「無料または廉価での猫の譲渡」を提唱しています(https://www.millioncatchallenge.org/resources/removing-barriers-to-adoption)が、それが「安易な譲渡」につながるという懸念に対してどう考えているのでしょうか。
無料または廉価での猫の譲渡の懸念事項
Campaigns to increase shelter pet adoptions by reducing or eliminating adoption fees have been criticized due to a perceived increase in risk of poor care, abandonment, and failure to provide adequate care in the future. There is concern that fee-waivers may lead to irresponsible impulsive adoptions or a reduction in the perceived value of the pet, leading to a poor relationship and low attachment or that free cats may be acquired for cruel purposes.
譲渡手数料を廉価または無料にすることで、保護ペットの譲渡を増やそうとするキャンペーンは、将来的に劣悪なケアや遺棄、十分なケアができないなどのリスクが増加すると考えられ、批判されています。手数料免除によって無責任な衝動的な譲渡が行われたり、ペットの見た目の価値が低下して関係が悪くなり愛着が薄れたり、あるいは無料の猫が虐待目的で入手されたりすることが懸念されています。
無料で入手した猫に対する愛着は薄い?
Million Cat Challengeは、入手した猫が無料か有料かということと飼い主の猫への愛着に相関関係はないとしています。
Fortunately, several studies (Weiss 2009) have found no difference in retention and attachment to cats regardless of whether or not a fee was charged. In a survey conducted at the University of Florida of more than a thousand adopters at a fee-waived event, more than nine out of 10 adopted cats were still in their homes 6-12 months later, eight of 10 had been to a veterinarian, and nine of 10 owners reported high or very high attachment scores.
幸いなことに、いくつかの研究(Weiss 2009)では、料金がかかるかどうかにかかわらず、猫の定着率や愛着に差はないとされています。フロリダ大学で行われた調査では、無料のイベントに参加した1000人以上の譲り受け者を対象に、譲渡された猫の10匹中9匹以上が6〜12ヶ月後にも家にいて、10匹中8匹が獣医師の診察を受け、10人中9人の飼い主が愛着度のスコアが高い、または非常に高いと報告しています。
These findings should not be surprising since acquiring a cat free is actually the norm in North America, and paying for a cat the exception.
北米では猫を無料で入手するのが普通で、お金を払って入手するのは例外ですから、この結果は驚くべきことではありません。
無料の譲渡が虐待の温床になる?
また、虐待目的で無料の猫を入手する不届き者がいるのではという懸念に対しては、譲渡の際の身元確認の徹底で防ぐことができます。しかし不正に動物(特に子猫)を入手するために、譲渡のための面接に対する「完璧な答え」を準備し、怪しまれないようカップルや家族連れを装う「里親詐欺」には十分に注意する必要があります。