プロジェスチン（黄体ホルモン製剤）やアンドロジェン（男性ホルモン製剤）といった性ステロイドホルモンによる犬や猫の避妊の利点と欠点について、Alliance for Contraception in Cats & Dogs （猫と犬の避妊のための同盟：ACC&D）のレポート"Contraception and Fertility Control in Dogs and Cats"(2013)にはこうまとめられています。(p58)
Advantages 利点
Suppresses estrus and fertility in both sexes (dependingon the drug)
薬剤の種類によりますが、両性の発情抑制や避妊に有効です
Some approved veterinary drugs have regulatory approval and are available in some markets
いくつかの薬剤は動物用医薬品として承認されていて、一部の市場で入手可能です
（のらぬこ注：人間用医薬品を含み、どの製品が入手できるかはその国によって大きく異なります）
Disadvantages 欠点
Unacceptable side effects
容認できない副作用
Time of administration during the estrous cycle determines effectiveness, duration, and side effect profiles
効果、持続時間、および副作用は、発情周期中の投与時期に左右されます
（のらぬこ注：意訳すると「投与のタイミングが難しく、少し面倒くさい」という意味です）
Consistent veterinary monitoring required due to significant and sometimes life threatening side effects seen with use
使用時に重大な、時には致命的な副作用のおそれがあるため、獣医師による継続的な監視が必要です
Maximum duration of effectiveness is unpredictable
効果の最大持続時間は予測不能です
Lack of products for use in cats
猫用の製品が不足しています
Minimal effectiveness of progestins in male dogs
プロジェスチンはオス犬にあまり効果がありません
（のらぬこ注：メドロキシプロゲステロン酢酸エステルの高用量投与では効果が認められますが、副作用が心配な量です）
Minimal/inconsistent availability of approved veterinary versions
承認された動物用医薬品が入手困難、または流通が不安定です
（のらぬこ注：承認されていてもメーカーが製造していなかったり、製造を中止したりしているという意味です）