ASPCA(米国動物虐待防止協会)のホームページの「TNRの語り方(How to Talk TNR)」という記事では、TNRを語る際には言葉を選ぶ必要があると記載されています。
https://www.aspcapro.org/resource/how-talk-tnr
4: Speak the Language(言葉を選ぶ)
There was a time TNR stood for Trap/Neuter/Release, not Trap/Neuter/Return. The problem with the word “release” was that some people thought it meant that after vetting, the cats were simply let out the clinic door into a new environment. Simply switching the “R” in TNR to “return” conveyed what was actually happening in most cases – the cats were being brought back to their original environment. Changing this one word impacted how TNR was perceived by cat lovers, making it a more acceptable practice in their eyes.
かつてTNRは、Trap / Neuter / Returnではなく、 Trap / Neuter/ Releaseの略でした。「release」という言葉の問題点は、処置後、猫がクリニックのドアから新しい環境に放り出されることを意味すると考える人がいたことです。TNRの「R」を「return」に切り替えるだけで、ほとんどの場合実際に起こっていること、つまり猫が元の場所に戻されていることを理解することができました。この一言を変えることにより、猫好きの人たちによるTNRの認識に影響を与え、彼らにとってより受け入れやすくなりました。
その他、選んだほうが良い言葉として次があげられています。
「feral(野良猫)」ではなく「stray(迷い猫)」
When recruiting volunteers and supporters for your program, consider using the word “stray” instead of “feral.” Not everyone knows what a feral cat is, but many people adopt socialized homeless strays off the street and already have empathy for them. Once you have someone’s attention on the topic, you can tell them the difference between a stray and a feral cat.
ボランティアやサポーターを募集するときは、「feral(野良猫)」ではなく「stray(迷い猫)」という言葉を使用することを検討してください。誰もが「feral(野良猫)」が何であるかを知っているわけではありませんが、多くの人々は通りから保護され社会化された「stray(迷い猫)」の譲渡を受け、すでに彼らをかわいがっています。誰かがそのトピックに注意を向けたら、「stray(迷い猫)」と「feral(野良猫)」の違いを彼らに伝えることができます。
【のらぬこの解説】feral catは野外で生まれ育った「野猫」、stray catは迷子になった元飼い猫というイメージです。それらが地域に根付いて生活しているとcommunity catと呼ばれます。
「それ(it)」ではなく「彼(he)」または「彼女(she)」
Referring to cats with a gender-specific pronoun, as in “She was spayed,” gives them value. Save “it” for inanimate objects like rocks.
性別を特定する代名詞で猫に言及することは、例えば「彼女は避妊手術済みです」のように、猫に価値が付加されます。「それ」は岩のような無生物のための言葉です。
【のらぬこの解説】日本では「男の子」「女の子」と呼ぶと好印象です。