MASH(仮設施設における猫の「一斉手術」)はその運営形態から、「独立型」と「協働型」に分類できます。
Independent versus Collaborative MASH programs
独立型MASHプログラムと協働型MASHプログラム
White(2020)はこう記述しています。(https://ergovet.com/mash-clinics/)
MASH programs can operate their clinics independently of other humane organizations in a region or may collaborate with other humane or community organizations to host their clinics. Some MASH clinics may use a combination of these two approaches. There are advantages and disadvantages to each of these models.
MASHプログラムは、その地域の他の動物保護団体から独立してクリニックを運営することもできますし、他の動物保護団体や地域団体と協力してクリニックを開催することもできます。MASHクリニックによっては、この2つのアプローチを組み合わせている場合もあります。これらのモデルにはそれぞれ利点と欠点があります。
独立型MASHプログラム
【のらぬこの一言】
MASHといえば、おそらくこのタイプを思い浮かべる方が多いと思います。フルスペックの獣医療チームが機材・資材ともに特定地区に赴き、自前で仮設のスペイクリニックを運営するものです。当然のことながら人手と費用が掛かるため、人員や資金力に余裕のある大きな団体でなければ難しいでしょう。しかし専門のスタッフが効率よく動くため、作業効率は絶大で、かけた費用なりの成果を出すことができるのもこのタイプです。
協働型MASHプログラム
【のらぬこの一言】
地元からの要請に基づき、最低限のスタッフと機材・資材を派遣するタイプのMASHがこれにあたります。会場の選定や確保、捕獲した猫の管理などは地元の団体やボランティアが行い、多くの場合獣医師と助手の2名(場合によっては獣医師が単身で)が現地に派遣される形となります。このタイプはとにかく機動力が高いのが強みで、しかも地元と協働することにより新たな展開が生まれる可能性があるというメリットもあります。
ちなみにWhite先生は「協働」派のようです。
My own Spay ASAP clinics are collaborative MASH clinics so I’m biased towards that model and find it to be sustainable over the long term.
私自身のSpay ASAPクリニックは協力型MASHクリニックのため、このモデルに好感を持っていて、しかも長期的に持続可能であることを、身をもって理解しています。(https://ergovet.com/mash-clinics/)