MASH(仮設施設における猫の「一斉手術」)もスペイクリニックの一形態ですので、会場設営や撤収などを除き、全体的な流れは一般的なスペイクリニックと変わりません。流れを時系列にまとめてみます。
<事前に行うこと>
会場の確保
協働型MASHの場合、受入団体が会場を確保します。
スタッフ打ち合わせ
協働型MASHの場合、初めてのクリニックの前には手術チームと受入団体との打ち合わせを実施しておくと当日楽です。
行政機関への手続き
米国にはMASH禁止の州もあるため、法令の確認から始めなければなりません。幸いにも日本においてMASHは禁止されていませんが、手続きについては管轄地域の家畜保健衛生所に確認しておく必要があります。
器具の滅菌
手術器具を必要数だけ滅菌しておきます。
<前日又は当日に行うこと>
会場設営
<当日の流れ>
当日の流れについては、Levy(2013)の”Quantity AND Quality: MASH Clinics for Large-Scale Cat Spay/Neuter”の講義資料(https://youtu.be/Qs0p1gfVO-g)からまとめてみます。
猫の受入れ(Cat check-in)
麻酔(Anesthesia)
識別措置(Cat identification)
術前処置(Pre-surgery)
※排尿、マイクロチップスキャン、耳カットなど
Neuters(去勢)または避妊手術(Spays)
ワクチン接種(Vaccines)
術後処置(Post-surgery)
※駆虫、補液、拮抗剤投与、鎮痛剤投与など
回復(Recovery)
退院(Discharge)
<当日又は後日に実施>
会場撤去
事務手続き(会計処理など)