大規模「サンクチュアリ」の構造と費用(土地)

HAHF(ヒルズボロ動物健康基金)が提唱する、野良猫の「サンクチュアリ」の建設に係る初期投資について、(https://hahf.org/wp-content/uploads/media-1/AWAKE-Cat-Management-Program-for-Hillsboroough-County.pdf)から見ていきましょう。

 

Capital requirements Overview(必要な初期投資の概要) 

 

A large, multiple colony sanctuary(大規模で複数のコロニーを収容するサンクチュアリ)

 

Land(土地)

Land – to be donated by the county (optimum would be two 2-5 acre tracts, one in the north part of the county and one in south county). Electricity would likely not be required, but fresh water and easy access would be vital. While land would be donated, it is expected that well water would be required, at an estimated cost per well of $5,000. Access roading is difficult to price as it will be contingent on distance and other existing roadways. However, a budget of $50,000 per facility should be assumed for single lane access. 

土地 - 郡から寄付される(郡北部と郡南部の2つの2-5エーカー(8,000~20,000㎡)の土地が最適)。電気は必ずしも必要ありませんが、新鮮な水と簡単なアクセスが不可欠です。土地が寄付されたとしても、井戸が必要になると思われ、その費用は1本あたり5,000ドルと見積もられます。アクセス道路は、距離と既存の道路に依存するため、価格設定が困難です。しかし、片側1車線のアクセスの場合、1施設あたり50,000ドルの予算を想定しておく必要があります。

 

【のらぬこの一言】

HAHFが提唱する「サンクチュアリ」には、郊外の公有地に建設された、複数のコロニーを収容する大規模なものと、1つのコロニーまたは数頭の猫を収容する「裏庭のサンクチュアリ」があります。大規模な「サンクチュアリ」は、広大な土地をフェンスで囲い、ねぐらとなる納屋を建設したものです。

土地は郡からの寄付を前提にしていますが、井戸とアクセス道路の設置が必須です。井戸(給水)はわかるとしても、なぜアクセス道路にこだわるかというと、HAHFは「TNRは猫の遺棄」と称して批判しているくらいですから、収容されている猫への定期的なケアを重視しています。定期的なケアのためのアクセス道路は必須というわけです。「もっと交通の便利な、水道も通っている場所に建設すればよいではないか」というツッコミもあるでしょうが、広大な公有地をタダで提供してもらうわけですから、ぜいたくは言えないということなのでしょう。