英国の猫関連団体の連合体であるThe Cat Groupによる、2006年の“Timing of neutering”(避妊去勢手術の時期)という声明(http://www.thecatgroup.org.uk/policy_statements/neut.html)には、幼い子猫への麻酔への懸念とその対処法について言及されていますが、追加資料として“Anaesthesia for neutering kittens”(子猫の避妊去勢のための麻酔)という追加資料(http://www.thecatgroup.org.uk/anaes.html)が示されています。そこではまず、幼い子猫の避妊去勢手術の必要性について述べられています。
Anaesthesia for neutering kittens(子猫の避妊去勢のための麻酔)
Although anaesthesia of the very young carries a greater risk than that of healthy adults, there are some compelling reasons for neutering kittens between 2-4 months of age. With attention to specific potential problems in young kittens, anaesthesia may be carried out without serious harm, and the benefits realised. Feral kittens that are trapped are unlikely to be caught this way again and if not neutered before release will remain entire for the rest of their lives. Similarly, kittens collected and rehomed by welfare organisations may not be presented again, and should be neutered before rehoming if neutering is to be ensured. Healthy kittens of 2-4 months are robust creatures and should tolerate well performed anaesthesia as well as their human paediatric counterparts.
非常に若い子猫の麻酔は、健康な成猫の麻酔よりも大きなリスクを伴いますが、生後2~4か月の子猫を避妊去勢手術することには、説得力のある理由がいくつかあります。若い子猫の特定の潜在的な問題に注意を払うことで、深刻な害を及ぼすことなく麻酔を行うことができ、その利点が実現されます。捕獲された野良の子猫は、この方法で再び捕獲される可能性は低く、リターンする前に避妊去勢しなければ一生繁殖し続けます。同様に、保護団体によって収容され譲渡された子猫とは、再び会うことはありません。避妊去勢を確実に行うには、譲渡する前に避妊去勢する必要があります。生後2~4か月の健康な子猫は丈夫な生き物であり、人間の小児と同様に、適切に行われた麻酔に耐えることができます。
【のらぬこの一言】
The Cat Groupは公式声明において「子猫は4ヶ月齢での避妊去勢手術を奨励」としていますが、野良猫のTNRにおいては「2ヶ月齢」(8週齢)での手術も可能としています。そういったいわゆる「早期避妊去勢手術」の最大の懸念事項はやはり麻酔事故です。このレポートでは、麻酔事故を防ぎ、安全に早期避妊去勢手術を実施するための方法について述べられています。