子猫の麻酔中の注意点 その1

英国の猫関連団体の連合体であるThe Cat GroupのWebページ “Anaesthesia for neutering kittens”(子猫の避妊去勢のための麻酔)(http://www.thecatgroup.org.uk/anaes.html)には、幼い子猫の麻酔中の注意点について述べられています。

 

Care during anaesthesia(麻酔中の注意)

麻酔のモニタリング

Anaesthesia for young kittens has all the same requirements as for adults, in that fundamental care of normal physiological function is essential. The ABC of resuscitation is the first requirement: Airway, Breathing and Circulation. These are monitored in the same way as in adults; airway and breathing by observation of thoracic movement and excursion of the breathing reservoir bag, and circulation by palpation of the pulse.  

若い子猫の麻酔には、正常な生理学的機能の基本的なケアが不可欠であるという点で、成猫と同じ要件があります。救急のABCは最初の要件です:つまり気道、呼吸、循環。これらは成猫と同じ方法でモニタリングされます。つまり、胸部の動きと呼吸リザーバーバッグの可動域の観察による気道と呼吸、および脈拍の触診による循環です。

 

【のらぬこの一言】

麻酔中に気を付けなければならないのは、気道が確保されているか、自発呼吸しているか、そして血液が循環しているかという3点です。もちろんそれだけ気を付けていればよいというものではありませんが、命の危険に直結するのでこの3点が重要とされています。これは成猫でも子猫でも同じです。

これらのモニタリングは、継続的な目視や触診が基本で、各種機器による計測は補助的手段とされます。“The Association of Shelter Veterinarians’ 2016 Veterinary Medical Care Guidelines for Spay-Neuter Programs”にはこういう記述があります。

 

Although the use of various types of equipment can enhance patient monitoring, such equipment use should not serve as a substitute for continual monitoring by trained staff. 

様々な種類の機器を使用することで患者のモニタリングを向上させることができますが、このような機器の使用は、訓練を受けたスタッフによる継続的なモニタリングに代わるものであってはなりません。