受入時検査の実際<触診>

UCデービスのホームページ(https://www.sheltermedicine.com/library/resources/?r=performing-a-physical-exam-on-a-shelter-animal)から、アニマルシェルターの受入時検査の具体的手順を見ています。

 

4. Safety assessment: (安全性評価)

If the animal’s body language indicates that any or all parts of the physical exam would be unsafe to perform, skip it or get help. Note on exam form if exam was not performed or parts were skipped.

動物のボディランゲージが、身体検査の一部または全部を実施するのが安全ではないことを示している場合は、検査をスキップするか、助けを求めてください。検査が実施されなかった場合、または一部が省略された場合は、検査記録にその旨をメモしてください。

 

【のらぬこの解説】

初めて見た犬や猫に対して、何も考えずにいきなり触診するようなことはないとお思いでしょうが、私のように日常的に野良動物を扱っている人間であっても、相手が例えば子犬や子猫だったりすると一瞬の油断が生じることもあります(私もしょっちゅう咬まれております)。くれぐれも安全第一で。

 

5. Hydration:(水分状態)

Assessed by checking the elasticity of the skin (skin turgor) over the shoulder blades. In normally hydrated animals, skin snaps back into place immediately. Always check the same spot – higher on the neck or lower on the back will give different results. Very thin animals have decreased skin elasticity (remains longer in a fold) even without dehydration, and fat animals will have increased skin elasticity. Sunken eyes and pale or sticky gums can also be an indicator of hydration status. However, gums will feel sticky in a normal panting dog. Gums should not be examined until you feel confident enough of the animal’s temperament to handle the mouth.

肩甲骨上の皮膚の弾力性(皮膚の張り)をチェックすることによって評価されます。通常水分補給されている動物では、皮膚はすぐに元の位置に戻ります。常に同じ場所を確認してください。首が高いか背中が低いかによって、結果が異なります。非常に痩せた動物は、脱水症状がなくても皮膚の弾力性が低下し(ひだに長く留まります)、太った動物は皮膚の弾力性が増加します。くぼんだ目や歯茎の色が薄い、またはベタベタしている場合も、脱水状態の指標となります。ただし、パンティング(速く浅い呼吸)している犬では通常、歯茎がべたつくように感じます。動物の気質に十分自信を持って口を扱えるようになるまでは、歯茎を調べるべきではありません。