受入時検査の実際<リンパ節、のど、腹部>

UCデービスのホームページ(https://www.sheltermedicine.com/library/resources/?r=performing-a-physical-exam-on-a-shelter-animal)から、アニマルシェルターの受入時検査の具体的手順を見ています。

 

15. Lymph nodes:(リンパ節)

Feel for enlarged or painful lymph nodes in the submandibular area (above and slightly forward of the salivary glands), in front of the shoulder blades (axillary), and behind the knee (popliteal).

下顎 (唾液腺の上と少し前方)、肩甲骨の前 (腋窩)、および膝の後ろ (膝窩) の肥大または痛みを伴うリンパ節を触ります。

 

【のらぬこの解説】

通常、体表リンパ節(下顎、浅頸、腋窩、鼠経、膝窩)は触ってもわからないような大きさです。存在を確認できるということは、リンパ節が腫れていることを意味します。

 

16. Trachea and throat:(気管と咽頭)

In dogs, a cough elicited by mild pressure on the trachea may indicate kennel cough or non-infectious tracheal problem (more common in small dogs). In cats, feel for an enlarged thyroid gland on either side of the trachea.

犬の場合、気管を軽く圧迫することで引き起こされる咳は、ケンネルコフまたは非感染性の気管の問題 (小型犬でより一般的) を示している可能性があります。猫では、気管の両側で甲状腺の肥大を触診します。

 

【のらぬこの解説】

ケンネルコフとはいわゆる「犬かぜ」のことで、様々な原因があります。

 

17. Abdomen:(腹部)

Gently feel for large masses, pain, fluid, or advanced pregnancy. Some animals resent abdominal palpation even if it is not painful to them. Interpret results in context of rest of physical exam.

大きな塊、痛み、腹水、または進行した妊娠をやさしく触ります。一部の動物は、腹痛がなくても腹部の触診を嫌がります。身体検査の残りの文脈で結果を解釈します。

 

【のらぬこの解説】

メスの野良猫を受け入れる際には、腹部の触診で妊娠の有無を調べます。季節にもよりますが、避妊手術未実施の野良猫はかなりの確率で妊娠しています。