UCデービスのホームページ（https://www.sheltermedicine.com/library/resources/?r=performing-a-physical-exam-on-a-shelter-animal）から、アニマルシェルターの受入時検査の具体的手順を見ています。
18. Urogenital：（泌尿生殖器）
Double check sex, check for presence of testicles or cryptorchidism (only one testicle present). Spay scars can sometimes be felt on the abdominal midline 1-3 inches back from the umbilicus. If you really need to assess presence of a spay scar, this area should be shaved, cleaned with alcohol if needed, and closely inspected. Some veterinarians, especially at shelters, place tattoo ink in the incision to make it more noticeable. Note that the vast majority of scars in this area will be the result of prior spay surgery, but could conceivably be the result of abdominal surgery for some other reason. Adopters should be advised accordingly. Guidelines for sexing kittens are available from the Humane Society of the United States website.
性別を再確認し、睾丸または停留睾丸（睾丸が片方しかない）の存在を確認します。臍から 1 ～ 3 インチ後方の腹部正中線に、ときに避妊手術痕に触れることがあります。避妊手術痕の存在を本当に評価する必要がある場合は、この領域を剃り、必要に応じてアルコールで洗浄し、綿密に検査する必要があります. 一部の獣医師は、特にシェルターでは、傷を目立たせるために切開部にタトゥーインクを入れます。この領域の傷跡の大部分は、以前の避妊手術の結果ですが、他の理由で腹部を手術した結果である可能性があることに注意してください。新しい飼い主は、それに応じてアドバイスを受ける必要があります。子猫の性別判定に関するガイドライン は、米国人道協会の Web サイトから入手できます。
【のらぬこの解説】
飼主が手放した動物でもない限り、避妊去勢手術の実施状況の確認はなかなか大変です。オスであれば精巣の有無で判別できますが、メスの場合は手術痕で判別し、それでも不明の場合はやむを得ず再手術を行うことになります。血液検査でホルモン値を計測することもできなくはありませんが、実用的ではないようです。
HSUSによる子猫の性別判別マニュアルはここを参照してください。https://humanepro.org/sites/default/files/documents/HPO_FactSheet_SexingKittens.pdf
19. Anal：（肛門）
Check the anal glands for swelling or discharge (located at 5 and 7 o’clock if the rectum was a clock face). Check around the anus for masses or abscesses; masses near the anus can be serious cancer and should be checked out.
肛門腺に腫れや分泌物がないかチェックします（直腸が時計の文字盤の場合、5 時と 7 時の位置にあります）。肛門の周りに腫瘤や膿瘍がないかチェックします。肛門付近の腫瘤は深刻な癌の可能性があるため、よく調べる必要があります。
【のらぬこの解説】
肛門周囲の腫瘍は特に高齢犬でよくみられます。あまり多くはありませんが、肛門嚢アポクリン腺癌のような極めて悪性度の高い癌もあるので、注意が必要です。