行動評価の結果「譲渡不適」と判定された犬の馴化について、ASPCA(米国動物虐待防止協会)の論文要旨“Behavioral Rehabilitation of Extremely Fearful Dogs”(非常に憶病な犬の行動修正)(https://www.aspcapro.org/resource/behavioral-rehabilitation-extremely-fearful-dogs)から見ています。
Study Design(研究の方法)※続き
After arrival, all dogs were given 3 full days with minimal exposure to people or other stimuli to acclimate to their new housing environment. On day 4, and approximately every 21 days after that, staff performed standardized behavior evaluations using a graded system.
到着後、すべての犬は丸 3 日間、人との接触やその他の刺激を最小限に抑えて、新しい飼育環境に順応させました。4 日目とその後約 21 日ごとに、スタッフは段階的システムを使用して標準化された行動評価を実施しました。
3日間の順応ののち、4日目に1回目の行動評価を実施し、その後3週間ごとに行動評価を実施したということです。
On day 5, dogs in the immediate treatment onset group began treatment protocols, which fell into 3 main behavior modification categories: socialization with people, leash application and walking, and handling.
5日目から、即時治療開始群の犬に対して「人との社会化」「リードの装着と歩行」「取り扱い」の3つの行動修正に分類される治療手順が開始されました。
日本においても、例えば岡山市で「譲渡不適」と判断された野犬の馴化を実施していますが、「リードを装着し散歩できる」ことを目標としています。
Exposure to novelty (e.g., unfamiliar people, new places) was incorporated into the final stages of all treatment categories. Dogs also received training to prepare them for crate confinement and riding in a vehicle while in a crate or wearing a seatbelt.
すべての治療カテゴリーの最終段階に、目新しさ(なじみのない人、新しい場所など)への曝露が組み込まれました。犬はまた、クレートトレーニングや、クレートに入れたまま、またはシートベルトを着用したりしながら車に乗ったりする準備をするための訓練を受けました。
Dogs in the delayed treatment onset group began their rehabilitation after their second behavior evaluation.
治療開始が遅れたグループの犬は、2回目の行動評価後にリハビリを開始しました。
つまり、遅いグループは早いグループの3週間後に治療を開始したということです。