ASPCA(米国動物虐待防止協会)による、スペイクリニックを建設する際のいわゆる「建設ガイド」 “S/N Building & Equipment Resource Guide”(以下「ガイド」)を元に、スペイクリニックの理想的な間取りについて考えてみます。あくまでも「理想的な」ですので、極力これに近づけることが望ましいといえます。
This is a list of ideal components for a 1-Vet clinic(獣医師1名のクリニックの理想的な要素)
Reception(受付)
NEED TO HAVE(ぜひ欲しい)
Counter & one desk
カウンターと1台の机
NICE TO HAVE(あった方がよい)
2-3 desks with phones/computers
電話やパソコンを備えた2~3台の机
COMMENTS(コメント)
Counter divides reception from lobby. 6’ - 8’ width allows for 2 lines of clients.
受付とロビーをカウンターで仕切ります。幅1.8~2.4mあれば、2 列での受付が可能です。
【のらぬこの解説】
ロビーの奥に受付カウンターを設置します。またクライアントに申込書(同意書)を記入していただく必要がありますので、記入場所も考える必要があります。ASPCAのスペイクリニックでは申込書を筆記用具と一緒にボードにセットしておき、入口でクライアントに渡して待機中に記入していただいているようです。
ASPCAのスペイクリニックでは、最低3名のスタッフが受付業務に従事します。具体的には、
スタッフ1:ロビーの入口(風除室)で、クライアントにボードにセットした申込書を渡す
スタッフ2:受付カウンターで申込書をチェックし、料金を受け取り、申込書の控えを渡す
スタッフ3:受付が終わったクライアントから動物を預かる
という流れになります。退院時に会計するという考え方もありますから、会計をどのタイミングで行うかはクリニックの都合で決めればよいのでしょうが、お金を扱うので、カウンターの他に机が1台欲しいところです。
スタッフの数に余裕があれば、受付カウンターに2名のスタッフを配置し、1名が申込書のチェック、もう1名が会計を行うとスムーズです。それが「2列での受付」の意味です。その場合、受付の効率化に伴い、その後の動物受け入れの列が混雑するので、動物受け入れスタッフも2名必要になることに注意してください。