ASPCA(米国動物虐待防止協会)による、スペイクリニックを建設する際のいわゆる「建設ガイド」 “S/N Building & Equipment Resource Guide”(以下「ガイド」)を元に、スペイクリニックの理想的な間取りについて考えてみます。あくまでも「理想的な」ですので、極力これに近づけることが望ましいといえます。
This is a list of ideal components for a 1-Vet clinic(獣医師1名のクリニックの理想的な要素)
Surgery(手術室)
NEED TO HAVE(ぜひ欲しい)
2 surgical tables + 2 anesthesia machines. Surgery is an enclosed room sep. from prep.
手術台2台+麻酔器2台。手術室は準備室とは別の密閉された部屋です。
NICE TO HAVE(あった方がよい)
3 surgical tables + 3 anesthesia machines
手術台3台+麻酔器3台。
COMMENTS(コメント)
Overall size: 250 sq feet. “Beach” is recovery mat, approx size: 6’ x 4’. Good overhead lighting and plenty of elec. outlets. Surgery is adjacent to prep. Natural light is good and/or windows into prep.
全体の広さは23平方メートル。「ビーチ」は回復マットで、約1.8×1.2m。良好な上からの照明と十分な電力。コンセント。手術室は準備室に隣接しています。自然光がよく入る、または準備室に窓がある。
【のらぬこの解説】
前述のとおり、一般的なスペイクリニックは「準備室」「手術室」「回復室」を兼ねた「手術室」を設けています。麻酔~手術~回復の過程の動物は、獣医師の目の届く場所にいることが望ましいですから、これは理にかなっているともいえます。“The Association of Shelter Veterinarians’ 2016 Veterinary Medical Care Guidelines for Spay-Neuter Programs”(シェルター獣医師会の避妊去勢プログラムにおける獣医療ガイドライン2016)にもこう書かれています。
The operating area should be a room or space in which anesthesia, surgery, and immediate postoperative recovery can be safely performed.
手術エリアは、麻酔、手術、および術後すぐの回復を安全に行うことができる部屋または場所でなければならない。
手術室を準備室と兼ねるのであれば、手術台と麻酔器は執刀医の数×2台は欲しいところです。