スペイクリニックの理想の間取り<犬部屋>

ASPCA(米国動物虐待防止協会)による、スペイクリニックを建設する際のいわゆる「建設ガイド」 “S/N Building & Equipment Resource Guide”(以下「ガイド」)を元に、スペイクリニックの理想的な間取りについて考えてみます。あくまでも「理想的な」ですので、極力これに近づけることが望ましいといえます。

 

This is a list of ideal components for a 1-Vet clinic(獣医師1名のクリニックの理想的な要素)

 

Dog Room(犬部屋)

 

NEED TO HAVE(ぜひ欲しい)

Cage bank (17 cages) + 5 runs. Scale & small exam table.

集合ケージ(17ケージ)+5つの囲い場。体重計と小型診察台。

 

NICE TO HAVE(あった方がよい)

Extra space for supplies. Separate room for public vs. shelter dogs

充実した物資置き場。一般の犬とシェルターの犬のための別の部屋

 

COMMENTS(コメント)

Cage bank is 14’ long. Dog runs are 3’ w x 4’ d. If possible, position dog rooms where barking noise is minimal to surgery and cat rooms.

集合ケージは長さ4.2m。囲い場は幅1m×奥行き2mです。可能であれば、犬が吠える音が手術室や猫部屋にできるだけ聞こえないように犬部屋を配置します。

 

【のらぬこの解説】

猫はキャリーケースや捕獲器に入れたまま管理できますが、犬の場合はそうはいきません。犬を預かるには、それ用のケージや囲い(ラン)が必要です。

ケージやランは安全性と快適性の観点から、次のような要件を備えていることが望ましいです。

 

・適切な温度管理と換気

・騒音やその他の環境ストレス要因を最小限に抑える

・清掃や消毒が容易な材質

 

また猫へのストレスの観点から、犬の待機場所は可能な限り猫から遠ざけることが望ましいです。犬の鳴き声が猫の待機場所にはもちろん、手術室にも聞こえないことが求められます。

 

各動物は個体ごとに別のケージに収容するのが基本ですが、親子や同腹仔などは一緒にしておいた方がストレス軽減の点で有利です。