ASPCA(米国動物虐待防止協会)による、スペイクリニックを建設する際のいわゆる「建設ガイド」 “S/N Building & Equipment Resource Guide”(以下「ガイド」)を元に、スペイクリニックの理想的な間取りについて考えてみます。あくまでも「理想的な」ですので、極力これに近づけることが望ましいといえます。
This is a list of ideal components for a 1-Vet clinic(獣医師1名のクリニックの理想的な要素)
Other(その他)
NICE TO HAVE(あった方がよい)
Feral Room Break Room Isolation Hallways
野良猫部屋、休憩室、隔離廊下
COMMENTS(コメント)
Ideal to keep ferals separate from owned cats. Break room/lunch area for staff. Isolation cages somewhere in the bldg. Hallways used for moving carriers should be 4‘wide
野良猫と飼い猫を分けて飼うのに最適。スタッフの休憩室兼ランチスペース。建物のどこかに隔離ケージを設置します。キャリアの移動に使用する廊下は幅1.2mである必要があります
【のらぬこの解説】
野良猫部屋
TNRやRTFの手術のために受け入れた野良猫の待機場所です。感染症のリスクを考えると、野良猫は飼い猫とは別の場所に置くのが望ましいといえます。
スタッフの休憩室
施設責任者の執務室よりもスタッフの休憩室の方が必要だと私は思います。受付の合間のロビーで休憩するという手もありますが、小さくてもよいので更衣室や荷物置き場があると非常に便利です。スペイクリニックにはクライアントの他に見学者もしばしば訪れます。見学者がすべて自家用車で訪れるとは限らないので、着替えや私物の置き場があると非常に助かります。
隔離スペース
スペイクリニックに、専用通路を通して別室に隔離しなければならないほど状態が悪い動物が来ることは通常考えにくいですが、TNRの際にたまたまそういう猫が捕獲されてしまうかもしれません。あくまでもスペースが許せばの話ですが、もしもの時の隔離通路や隔離室を設けておくのも良いかもしれません。