ASV(シェルター獣医師会)の“Guidelines for Standards of Care in Animal Shelters Second Edition”※ (アニマルシェルターにおけるケアの基準に関するガイドライン第2版、以下「ガイドライン」)について見ています。
「ガイドライン」の構成
「ガイドライン」は下の13章から成っています。要するにこれらの事項がシェルターメディスンの守備範囲というわけです。
1. Management and Record Keeping(管理と記録の保存)
2. Population Management(個体群管理)
3. Animal Handling(動物の取り扱い)
4. Facilities(設備)
5. Sanitation(衛生)
6. Medical Health(医療健康)
7. Shelter Surgery(シェルター手術)
8. Forensics(法医学)
9. Behavior and Mental Well-being(行動とメンタルヘルス)
10. Euthanasia(安楽殺)
11. Animal Transport and Relocation Programs(動物の輸送および移動)
12. Disaster Response(災害対応)
13. Public Health(公衆衛生)
「ガイドライン」の読み方
「ガイドライン」に書かれているからといって、必ずすべてを実施しなければならないというものではありません。原文をよく読んで、どの言葉が使われているかを注意深く読み取る必要があります。(p2)
・Unacceptable(強い禁止:許されない)…例外なく回避または防止する必要がある事項
・Must(必須:~しなければならない、notが付くと:~してはならない)…人道的取扱いのために必須の事項
・Should(奨励:~すべきである、notが付くと:~すべきでない)…必須とまで言わないが、当然実施されるべき事項
・Ideal(理想:~することが望ましい)…余裕があれば実施したほうがよい事項
※ただし法的規制がある場合は、それを優先させる。
「ガイドライン」をこの4つの観点から読んでいけば、大事な事項がよく見えてくるのでおすすめです。
※ Journal of Shelter Medicine and Community Animal Health 2022 -http://dx.doi.org/10.56771/ASVguidelines.2022