2022年に改訂された、ASV(シェルター獣医師会)の“Guidelines for Standards of Care in Animal Shelters Second Edition”※1 (アニマルシェルターにおけるケアの基準に関するガイドライン第2版、以下「ガイドライン」)から、シェルターの運営体制について見ています。
1.4 Training(研修)※続き
When licensing or certification is required to perform specialized duties, as in veterinary care or euthanasia, personnel performing these tasks must be credentialed.
獣医療や安楽殺のように、特殊な業務を行うために免許または認証が必要な場合、これらの業務を行う職員は資格を有していなければならない。(p6)
Continuing education must be provided for all personnel in order to improve skills and maintain credentials.
技能の向上と資格の維持のために、すべての職員に継続的な教育を提供しなければならない。(p6)
To ensure employee, volunteer, and public safety, shelters must provide all personnel the information and training needed to recognize and protect themselves against common zoonotic conditions (see Public Health).
従業員、ボランティア、および公衆の安全を確保するために、シェルターは、一般的な人獣共通感染症を認識し、それらから身を守るために必要な情報と研修をすべての職員に提供しなければならない(「公衆衛生」を参照)。(p6)
In addition, shelter personnel having any form of contact with animals should have proper training in basic animal handling skills, animal body language, and bite prevention strategies.
さらに、動物と何らかの形で接触するシェルター職員は、動物の基本的な扱い方、動物のボディーランゲージ、咬傷防止策について適切な研修を受けるべきである。(p6)
【のらぬこの解説】
アニマルシェルターにおいては収容動物のケアも重要ですが、職員や地域住民の安全も重要です。シェルター職員や地域住民の健康上のリスクとしてまず挙げられるのが、人獣共通感染症と咬傷事故です。どちらも適切な対処を行えば予防可能ですので、その方法について確実に研修を実施する必要があります。
※ Journal of Shelter Medicine and Community Animal Health 2022 -http://dx.doi.org/10.56771/ASVguidelines.2022