2022年に改訂された、ASV(シェルター獣医師会)の“Guidelines for Standards of Care in Animal Shelters Second Edition”※ (アニマルシェルターにおけるケアの基準に関するガイドライン第2版、以下「ガイドライン」)から、シェルターの記録について見ています。
1.5 Record keeping and animal identification(記録保持と個体識別)※続き
Because animals may move within and between areas, shelters must have an organized system by which animal identification information can be quickly and easily matched to animals in enclosures and their shelter records.
動物は地域内や地域間を移動することがあるため、シェルターは、動物の識別情報を、囲いの中の動物やそのシェルターの記録と迅速かつ容易に照合できる組織的なシステムを備えていなければならない。(p6)
Records must be maintained for animals in foster care and other off-site housing locations just as they are for shelter-housed animals.
預かりボランティアや敷地外の収容場所にいる動物についても、シェルターで収容されている動物と同様に記録を保持しなければならない。(p7)
Since identification may be challenging when animals are outside of their enclosures, co-housed with similar animals, or in foster homes, a means of identification should be physically affixed (e.g. collar and tag) or permanently inserted (microchip), when it is safe to do so.
動物が囲いの外にいるとき、同じような動物と一緒にいるとき、または預かりボランティアの家にいるときは、識別が困難な場合があるので、安全な場合は、識別手段を物理的に取り付ける(首輪とタグなど)か、永久的に挿入する(マイクロチップ)べきである。(p7)
Shelter records should capture all pertinent medical and behavioral information (Table 1.1.)
シェルターの記録には、関連するすべての医療と行動に関する情報を記録するべきである(表1.1)。(p7)
【のらぬこの解説】
アニマルシェルターが管理している動物については、預かりボランティア(foster)や施設外の一時収容施設に滞在する動物についても個体ごとに記録を管理する必要があります。シェルターが残すべき記録の項目については、下表を参照してください。
※ Journal of Shelter Medicine and Community Animal Health 2022 -http://dx.doi.org/10.56771/ASVguidelines.2022