アニマルシェルターの施設(18) 騒音の制御

2022年に改訂された、ASV(シェルター獣医師会)の“Guidelines for Standards of Care in Animal Shelters Second Edition”※(アニマルシェルターにおけるケアの基準に関するガイドライン第2版、以下「ガイドライン」)から、アニマルシェルターの施設について見ています。

 

4.7 Noise control(騒音の制御)

 

機械音等の騒音対策

Noise must be minimized in animal housing areas. 

動物飼育エリアでは、騒音を最小限に抑えなければならない。(p18)

 

Noise and vibration-producing equipment and mechanical systems should be located as far away from animal housing as possible. 

騒音や振動を発生させる機器や機械システムは、動物舎からできるだけ離して配置するべきである。(p19)

 

Prevention and mitigation strategies to minimize the impact of noise should be implemented in facility design, added to existing facilities, and incorporated into shelter operations. 

騒音の影響を最小限に抑えるための予防および緩和対策は、施設の設計時に実施され、既存の施設に追加され、シェルター運営に組み込まれるべきである。(p19)

 

【のらぬこの解説】

アニマルシェルターにおいては、機械や装置の作動音もさながら、ドアの開閉音や他の動物の鳴き声などといった不規則な騒音も問題になります。「ガイドライン」では具体的な騒音対策として、ケージやドア、掛け金の素材の検討や、ケージの配置の工夫があげられています。

 

犬の吠え声対策

Because the causes and solutions to barking are multifactorial, preventing visual contact between dogs should not be used as a sole strategy to reduce barking.

吠えの原因と解決策は多因子であるため、犬同士の視覚的な接触を防ぐことは、吠えを減らすための唯一の方法として使用するべきではない。(p19)

 

【のらぬこの解説】

犬の吠え声は、シェルターの騒音の主原因となります。「ガイドライン」では、Appropriate facility design(適切な施設設計)、environmental management(環境管理)、enrichment strategies(エンリッチメント戦略)、およびbehavior modification(行動修正)により、犬の騒音を劇的に減らすことができるとしています。

 

※ Journal of Shelter Medicine and Community Animal Health 2022 -http://dx.doi.org/10.56771/ASVguidelines.2022