2022年に改訂された、ASV(シェルター獣医師会)の“Guidelines for Standards of Care in Animal Shelters Second Edition”※(アニマルシェルターにおけるケアの基準に関するガイドライン第2版、以下「ガイドライン」)から、アニマルシェルターの災害対応について見ています。
12.3 Preparedness(被害軽減) ※続き
Training specific to the roles personnel will fill during a disaster, including safety considerations, should be provided before starting the work.
災害時の役割に応じた訓練(安全面への配慮など)を、作業開始前に行うべきである。(P60)
Individuals participating in multi-agency disaster responses should complete National Response Framework (NRF) and National Incident Management System (NIMS) training, including Incident Command System (ICS) modules.
複数の機関が参加する災害対応に参加する個人は、災害指揮システム(ICS)モジュールを含む国家対応枠組み(NRF)および国家事故管理システム(NIMS)トレーニングを完了するべきである。(p60)
【のらぬこの解説】
どんなに立派な災害対応計画を策定しても、有事の際に実行できなければ意味がありません。平時の訓練により、計画を確実に実行できるよう準備しておく必要があります。公的機関が実施する防災訓練も有効です。
人間の安全
Disaster planning should include provisions to address the physical and mental stress experienced by personnel, community members, and responders.
災害対応計画には、職員、地域住民、および対応者が経験する身体的および精神的ストレスに対処するための規定を含めるべきである。(p60)
Human safety must be the first priority of any disaster response plan.
人間の安全は、災害対応計画の最優先事項でなければならない。(p60)
協力体制
If a shelter is part of an established disaster response team, a written plan should specify its particular role and the other organizations the shelter will be working with.
シェルターが確立された災害対応チームの一員である場合、計画書には、その特定の役割とシェルターが協力する他の組織を明記するべきである。(p60)
Shelters responding to disasters as part of a coordinated response should draft memoranda of understanding (MOUs) with their governmental and nongovernmental response partners.
協調的対応の一環として災害に対応するシェルターは、行政および民間の対応パートナーとの間で覚書(MOUs) を作成すべきである。(p60)
【のらぬこの解説】
シェルターが地域防災計画に組み込まれている場合、その役割について明確にしておく必要があります。
※ Journal of Shelter Medicine and Community Animal Health 2022 -http://dx.doi.org/10.56771/ASVguidelines.2022