ペットの返還の推進

アニマルシェルターには、迷子のペットも持ち込まれます。その飼い主を特定し、速やかに返還することができれば、動物がシェルターに入るのを防止できます。そのあたりについて、ASV(シェルター獣医師会)の“Guidelines for Standards of Care in Animal Shelters Second Edition”※(アニマルシェルターにおけるケアの基準に関するガイドライン第2版、以下「ガイドライン」)の記述から見ていきましょう。

 

返還に全力!

シェルターに動物が持ち込まれた際には、飼い主を特定するためにあらゆる努力をすべきです。「ガイドライン」にはこう記述されています。

 

Every attempt must be made to locate a lost animal’s owner, including careful screening for identification and microchips, in the field and at the time of intake. Field agents and admissions personnel require ready access to lost pet data and social media in order to cross-check identifying features of animals being picked-up or brought in. Lost pets are usually found close to home and may be returned to their owner without shelter admission. 

迷子になった動物の飼い主を見つけるために、現場や受入れ時に、個体識別やマイクロチップの有無を慎重に確認するなど、あらゆる試みを行わなければならない。現場や受入れの担当者は、拾得または持ち込まれた動物の識別情報を照合するために、迷子ペットのデータやソーシャルメディアにすぐにアクセスできることが必要である。迷子になったペットは通常、家の近くで発見され、シェルターに入所することなく飼い主のもとに戻ることができる。(2.3.2)

 

返還促進のための施策

返還の促進には、ペットの個体識別措置(特にマイクロチップ)の普及が極めて有効です。加えて、そもそもペットを逸走させないための飼い主教育が必要です。「ガイドライン」にはこう書かれています。

 

Reunification of pets can be an opportunity to provide owners with services or information promoting identification (microchipping and ID tags), spay-neuter, training, or fence-building programs. 

ペットの返還は、飼い主に識別(マイクロチップやIDタグ)、避妊去勢、トレーニング、柵作りなどの事業を促進するサービスや情報を提供する機会になり得る。(2.3.2)

 

ここには書かれていませんが、猫の屋内飼育も飼い主教育の重要なテーマです。ペットの返還は、飼い主と直接対話できる貴重な機会であるという認識が必要です。

また、地域の協力者を支援することも有効です。

 

Shelters can also support community members working to reunite animals with their owners directly.

また、シェルターは、動物と飼い主との再会を目指す地域住民を直接支援することもできる。(2.3.2)

 

※ Journal of Shelter Medicine and Community Animal Health 2022 -http://dx.doi.org/10.56771/ASVguidelines.2022