回復期の動物の取扱い

“The Association of Shelter Veterinarians’ 2016 Veterinary Medical Care Guidelines for Spay-Neuter Programs”※(ASVによる避妊去勢プログラムにおける獣医療ガイドライン2016;以下「S/Nガイドライン」)から、避妊去勢手術後の回復について見ています。

 

Recovery 回復 ※続き

 

回復期の動物の取扱い

During recovery, animals should be positioned to prevent inadvertent airway restriction by ensuring that each patient’s head and neck are carefully placed in slight extension and in straight alignment with the thorax. 

回復期には患者の頭部と頸部をわずかに伸展させ、胸郭と直線状になるように注意して動物を配置し、不用意に気道が閉塞しないようにすべきである。(p177R)

 

【のらぬこの解説】

動物が麻酔から完全に覚めていない状態では、気道が閉塞していても自力で寝返りがうてない状態です。そのため体勢には十分に気を付ける必要があります。

低血糖防止のため、回復中の子猫の歯ぐきにコーンシロップやブドウ糖液などを塗ることがあります。ASPCA(米国動物虐待防止協会)の教育動画にもそのようなシーンが出てきます。

 

野良猫の取扱い

To maximize personnel safety, community cats should be returned to their traps or transport carriers while unconscious for recovery monitoring. 

職員の安全性を最大限に確保するため、野良猫は回復モニタリングのために意識を失っている間は、捕獲器または輸送用キャリアに戻すべきである。(p177R-178L)

 

In this case, cats should be carefully monitored to ensure that movement or turning in the confined space during recovery does not compromise airway patency; gentle rocking or tilting of the trap or carrier may be necessary to safely reposition the cat’s head and neck.

この場合、猫が回復中に狭い空間で動いたり寝返りを打ったりすることで気道が閉塞しないよう注意深く監視すべきである。(p178L)

 

【のらぬこの解説】

TNR等で野良猫に避妊去勢手術を施した場合、猫とスタッフ双方の安全のため、手術後は速やかに元の捕獲器に戻します。その際には気道を閉塞させないよう、体勢には十分に注意する必要があります。

 

※JAVMA • Vol 249 • No. 2 • July 15, 2016 -https://avmajournals.avma.org/view/journals/javma/249/2/javma.249.2.165.xml