FeLV/FIV陽性の猫の処遇について考える その3

フロリダ大学などの研究チームは、フロリダ州のアニマルシェルターにおいて、猫白血病ウイルス(FeLV)や猫免疫不全ウイルス(FIV)のキャリアの猫がどう扱われているのかを調査しました※。まずはその調査方法について見ていきましょう。

 

「アニマルシェルター」の定義

この研究における「アニマルシェルター」は、「フロリダ州における、動物の管理や保護を目的に猫や犬を一時収容する、継続的に使用されている恒久的建造物」と定義されました。具体的には公営(市や郡が運営)、民営(非営利団体や企業が運営)、みなし公営(民営だが自治体から業務委託を受けている)のシェルターが含まれます。ただしシェルターを持たない所謂「レスキューグループ」や、終生飼養を前提とした「サンクチュアリ」は含まれていません。

 

データの収集方法

まず最初に、6か所のアニマルシェルターに対して「検査対象の猫の選択」「検査方法」「陽性猫の結果(譲渡、安楽殺など)」について予備調査を行い、その結果をもとに15項目からなる調査フォームを作成しました。調査回答に際しては、「例外や異常な状況ではなく、日常的に遵守されている最も一般的な手順」を示すよう指示しました。特に、COVID-19のパンデミックに伴う「特例的」な取り扱いを含まないよう念を押しました。調査フォームには担当者連絡先を記入するようになっていたため、匿名の調査ではありませんでしたが、猫の個体ごとのデータは収集されませんでした。データは、大学が所有するアカウントを使用して、安全な GoogleSheets スプレッドシートに入力されました。

 

調査は 2020年6月から9月にかけて実施されました。各シェルターへのアンケート依頼は電子メールで行われ、回答はシェルターの都合に応じて、オンライン(GoogleForms)、電子メール、ファックス、電話、または郵便から選択できました。未回答のシェルターには、2週目から3週間ごとにリマインドメールを送信し、3週目から3週間ごとに電話をかけました。また4週目には未回答のシェルターに、返信用封筒を同封した調査票を郵送しました。

 

統計分析

以下の事項について、「シェルターの類型(公営、民営、みなし公営)」「シェルターの所在地(都市部、郊外)」「猫の受入数や結果の数」といったカテゴリーごとに割合を計算しました。

 

・FeLV/FIVの検査を実施しているシェルターの割合

・検査の種類の選択(FeLV のみ、FIVのみ、または両方)

・スクリーニング検査で陽性だった場合のフォローアップ検査

・検査結果が陽性だった猫の転帰

 

※ Dezubiriaら(2023) “Animal shelter management of feline leukemia virus and feline immunodeficiency virus infections in cats”

https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fvets.2022.1003388/full