Barn Cat Program (4) Barn Cat Programの利点

家庭動物としての譲渡に向かない野良猫を「納屋猫」として譲渡する“Barn Cat Program”について、Austin Pets Alive!(APA!)のMonica Frendenによる“Starting a Barn Cat Program in your Community”(以下「ハンドブック」)※から見ています。

 

Barn Cat Programの利点

Barn Cat Programを導入しようとする場合、最初に行うことはシェルターやレスキューグループの説得です。具体的にはシェルターを運営する行政機関の担当者や運営法人の役員、またはレスキューグループのメンバーなどに働きかけることから始めなくてはなりません。その際にはBarn Cat Programの利点について強調すると効果的です。「ハンドブック」はBarn Cat Programの利点として次のようなことをあげています。(p5)

 

Their Lives Matter(命は大事)

単刀直入に言えば、たとえ人馴れしない野良猫であっても、その命は大事というのがBarn Cat Programの基本理念です。

 

High Demand for Barn Cats(需要が高い)

Barn Catの譲渡には大きな市場があると「ハンドブック」はいいます。APA!を含む多くのシェルターにおいて、Barn Catの供給が需要に追い付かず、譲り受けを希望する人が順番待ちしているそうです。

 

Community Support(地域の支援が得やすい)

Barn Cat Programは地域受けがよく、メディアの注目も受けやすいと「ハンドブック」はいいます。かつてどの農場にもネズミ除けのためのBarn Catがいたことを考えると、地域がBarn Cat Programを受け入れる素地はあるといえますし、それが野良猫の命を救うことにつながるのであればなおさらです。

 

Inexpensive!(低予算)

Barn Cat Programはシェルターにとって最も低予算で実施可能な事業で、しかも猫の譲渡数を劇的に増やす可能性があると「ハンドブック」はいいます。「費用対効果の高さ」は、行政担当者や非営利団体の役員が食いつくポイントです。

 

そして「ハンドブック」はこうまとめています。

 

Barn Cat Programs are the ultimate trifecta: low investment, huge life-saving impact, and the community loves it. Even with a very minimum budget, Barn Cat programs are able to save hundreds of lives annually and build community support. It is a win-win for your board, your rescue, and the cats! 

Barn Cat Programは、低予算、多大な救命効果、そして地域に愛されるという三拍子揃った究極のプログラムです。きわめて少ない予算であっても、Barn Cat Programは年間何百もの命を救い、地域の支援を構築することができます。 それはあなたの役員、あなたの団体、そして猫のすべてにとってwin-win です。(p5)

 

※https://www.maddiesfund.org/assets/documents/Institute/APA!%20Barn%20Cat%20Handbook.pdf