家庭動物としての譲渡に向かない野良猫を「納屋猫」として譲渡する“Barn Cat Program”について、Austin Pets Alive!(APA!)のMonica Frendenによる“Starting a Barn Cat Program in your Community”(以下「ハンドブック」)※から見ています。
Determining a Cat’s Temperament(猫の気質の判断)
Barn Cat Programは家庭動物として不向きな野良猫を対象とします。しかし捕獲されて動物管理機関に持ち込まれる猫の多くは、野良かどうかにかかわらず、馴れていないように見えます。猫が本当に馴れていない(Feral)のか、怯えているだけ(Frightened)なのかを見分けるのは、技術(skill)の部分もありますし、コツ(art)の部分もありますが、本当に人馴れしていない猫(Feral cat)が示す兆候について「ガイドブック」は以下のように述べています。(p8)
Silent(黙っている)
一般的にFeral catは人間の前では黙っています。もし目の前の人に向かって鳴いているとしたら、おそらくそれはFeral catではありません。(p8)
Avoiding Interaction(接触を避ける)
Feral catは人間とのアイコンタクトを避け、隠れようとします。(p8)
“Airplane ears” (「飛行機状の耳」)
耳の先が低く横向きに広がり、飛行機の翼のような形になります(耳がキーンとなるアレのことではありません)。(p8)
Body Position(体勢)
動物管理機関のケージの中で、足をゆったりと伸ばして横向きにくつろいでいる猫はFeral catではありません。Feral catは通常、水たまりを作ろうとするかのように低く広い態勢をとります。体を守るために、しっぽを隠して丸まることもあります。
また前足を下にして座っている猫は、置かれた環境に安心しています。閉じ込められたFeral catは、いつでも逃げられるように前足をフリーにしています。(p8)
Disinterest(無関心)
Feral catは人間やおもちゃ、寝具に興味を示しません。収容された際に周りに興味を示さず、探索しない結果、餌を食べないこともあります。またFeral cat は一般的に人馴れした猫が関心を示すような、例えば猫缶を開ける音や、‘kitty kitty’(猫ちゃん、おいでおいで)といった話しかけにも興味を示しません。 (p8)
Escape Attempts(脱走を試みる)
特にケージ内に隠れ家が設置されていない場合、Feral catは震えたり、壁を登ろうとしたり、柵をすり抜けようとしたり、無理に脱走しようとして鼻血を出したりすることがあります。(p8)
※https://www.maddiesfund.org/assets/documents/Institute/APA!%20Barn%20Cat%20Handbook.pdf