Barn Cat Program (13) 「納屋猫」の収容 その3

家庭動物としての譲渡に向かない野良猫を「納屋猫」として譲渡する“Barn Cat Program”について、Austin Pets Alive!(APA!)のMonica Frendenによる“Starting a Barn Cat Program in your Community”(以下「ハンドブック」)※から見ています。

 

Relocation Crate Method(移設クレート方式) <続き> 

 

移設クレートのセットアップ

クレートの奥に“Hidey Box”(隠れ家)を設置します。Hidey Boxは文字通り、猫のねぐらや隠れ家となる場所です。Hidey Boxは成猫2頭が入ることができる大きさで、柔らかい寝具を敷きます。Hidey Boxは予算があればFeral Cat Denのような野良猫用のキャリーケースを用いることが理想ですが、扉が壊れたキャリーケースや段ボール箱、プラスチックのバケツ(横置き)でもかまいません。

Hidey Boxの開口部は、必ずクレートの奥に向けます。人間がクレートの扉を開け、給餌や掃除をしている際に見えないようにするためです。人間が何かをしている間、猫は警戒してHidey Boxの中に留まります。もしHidey Boxの開口部が正面を向いていると、猫はそこから逃れようとするため、クレートの扉を開けるとそこから逃げ出す可能性があります。

クレートの入り口近く、外から簡単に手が届く位置にトイレを置き、その反対側に餌皿を置きます。両者はできるだけ離して置きます。トイレはdollar store(日本でいうところの「100円ショップ」)で売っている皿型のもので十分です。餌皿もあり合わせのものでかまいませんが、限られたスペース内では、餌皿と給水ボウルが一体になった専用品が役立ちます。(p15)

 

ワイヤーケージ使用時の注意点

空輸用クレートの代わりにワイヤーケージを用いる場合、空気が通る隙間を確保しながら全体をシートで覆います。冬は断熱のために暑い毛布で覆います。逆に夏は空気を通すため片側は覆わずに開けておきます。(p15)

 

猫の導入

猫を捕獲器からクレートに移す際には、捕獲器をできるだけクレートの奥に差し入れながらふたを開けます。隙間に体を寄せて、猫が逃げ出すのを防ぎます。(p16)

 

猫の移動

猫を「納屋猫」として譲渡し引き渡す際には、移設クレートごと移動するのが簡単です。ただしバンやトラックなどの貨物車両が必要です。しかしこの方法は、輸送の際に猫に与えるストレスを抑えられるだけではなく、猫をクレートの中に入れる作業をシェルターの屋内で実施できるというメリットがあります。猫を現場でクレートに移そうとして逃げられてしまうと、極めて悲惨な(disastrous)状況になるからです。(p16)

 

※https://www.maddiesfund.org/assets/documents/Institute/APA!%20Barn%20Cat%20Handbook.pdf