Barn Cat Program (21) 質疑応答

家庭動物としての譲渡に向かない野良猫を「納屋猫」として譲渡する“Barn Cat Program”について、Austin Pets Alive!(APA!)のMonica Frendenによる“Starting a Barn Cat Program in your Community”(以下「ハンドブック」)※から見ています。

 

FAQ’s With Monica(モニカさんへのFAQ) 

 

Q:譲渡手数料は徴収したほうがよいですか?

A:譲渡手数料を徴収しないことを強くお勧めします。私の経験上、手数料を支払ってまでこれらの猫を引取ろうとする人はほとんどいないでしょう。ただしプログラムを通じて猫を譲り受けた人の約3分の1から寄付をいただいていて、ほぼ全員が何らかの形でサポーターになっています。(p27)

 

Q:クレート貸し出しの際に保証金を課したほうがよいですか?

A:いいえ。5年間でクレートの「借りパク」は一度もありません。(p27)

 

Q:新しい飼い主が、猫を2~4週間閉じ込めてくれません。

A:私たちも最初、同様の問題に直面しました。私たちは猫を譲渡する際に、「2~4週間閉じ込めなさい」と呪文のように繰り返し、それを守らなかった場合に猫がたどる運命(つまり、逸走して行方不明になる可能性が高い)について率直に話します。「納屋猫」を引取ろうとする人たちは基本的に猫を助けたいと思っていますから、話せば素直に従ってくれます。(p27)

 

Q:猫を放し飼いにすると、コヨーテに襲われるのではないですか?

A : 確かにコヨーテは野外の小動物にとって大きな脅威です。そのことに異論はありません。しかしコヨーテによる被害はあまりにも誇張されすぎているように感じます。2015年現在、譲渡後にコヨーテに捕食された「納屋猫」はわずか2%しか確認されていません。とはいえ、コヨーテによる被害が予見できる場所には「納屋猫」を譲渡しませんし、コヨーテによる被害を避ける方法についてアナウンスも行っています。もちろん野外生活には危険が伴いますが、動物管理機関で性格上の理由で「譲渡不適」と判断され、安楽殺を待つだけの猫たちにとって、どのようなリスクがあるというのでしょうか? (p27-28)

 

Q:冬に「納屋猫」を譲渡してもよいですか?

A : はい。一年中「納屋猫」を譲渡しています。Barn Cat Programの対象となる猫のほとんどは外猫ですから、収容されたときにはすでに冬毛に生え換わっていています。また新しい飼い主には、納屋や小屋など風雨をしのぐことができる拠点の提供を求めています。もし室内飼いしかしていなかった猫を「納屋猫」として譲渡するとすれば、春まで待つでしょう。(p28)

 

※https://www.maddiesfund.org/assets/documents/Institute/APA!%20Barn%20Cat%20Handbook.pdf