「令和5年度動物愛護管理行政事務提要」https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/statistics/files/r05/2_4_1.pdf)を参考に、犬や猫の収容や殺処分をどうやって減らしていくかを考えてきました。いろいろと書き散らかしたので、最後にまとめてみます。
飼い犬の対策
飼い犬の繁殖制限
飼い犬が繁殖してどうにもならなくなるおそれがある場合、飼い主は避妊去勢手術などの繁殖制限措置を取らねばなりません。これは「動物愛護法」第37条第1項の規定に基づく義務です。
返還率のさらなる向上
マイクロチップや迷子札などの個体識別措置を徹底し、迷子の飼い犬を確実に、可能であれば収容することなく飼い主に返還することができるようにする必要があります。
野犬の対策
野犬の個体数を減らす
野犬の捕獲を進め、野犬の個体数自体を減らしていく必要があります。もちろん捕獲した野犬をどうするかという社会的議論も必要です。
野犬の適切な譲渡
野犬を馴れていない人に押し付けるような譲渡をしてはなりません。野犬の扱いに慣れている人にのみ譲渡するか、ある程度馴化してから譲渡する必要があります。また万が一逸走した場合に備え、譲渡前の避妊去勢手術は必須です。
飼い猫の対策
飼い猫の繁殖制限
飼い猫が繁殖してどうにもならなくなるおそれがある場合、飼い主は避妊去勢手術などの繁殖制限措置を取らねばなりません。これは「動物愛護法」第37条第1項の規定に基づく義務です。
飼い猫が野良猫化しないための方策
飼い猫の個体識別措置や逸走防止も重要ですが、完全屋内飼育の普及が近道です。また敷地内で野良猫に餌付けするような不適正飼育も戒めなければなりません。
野良猫の対策
野良猫の個体数を減らす
TNR活動(地域猫活動を含む)により、野良猫が子猫を産まないようにすることが、結果的に野良猫の個体数減少につながります。また人馴れしている野良猫は保護し譲渡することも必要です。
ミルクボランティアの活用
野外で生まれてしまった子猫については、ミルクボランティアが育てて譲渡につなぐことになりますが、あくまでも対症療法であることに留意が必要です。