猫の預かりボランティアガイド(3) 要件と考慮事項 その2

アニマルシェルターに収容すべき猫を自宅で預かる、いわゆる「預かりボランティア」(Foster)について、ASPCA(米国動物虐待防止協会)の“Feline Foster Care Guide”(https://www.aspcapro.org/sites/default/files/aspcapro-feline-foster-care-guide.pdf)を参考に見ています。

 

要件と考慮事項<続き>

 

先住ペットの管理

「ガイド」では“Isolate foster animals from family pets within the home, as required”(必要に応じ、家庭内の家族のペットから養育動物を隔離すること)とされています。感染症や相性などの問題から、養育動物を先住ペットと隔離する必要があるかもしれませんので、空き部屋や納屋など隔離できる環境が必要です。

 

受け入れ時の隔離

必須ではないですが、感染症対策の観点から受け入れ時の隔離が必要な場合があります。「ガイド」では“Quarantine your foster animals for 14 days to prevent disease spread, as required”(必要に応じて、病気の蔓延を防ぐために、養育動物を14日間隔離すること)とされています。

 

子猫の危険防止策

「ガイド」では“Kitten-proof your home to reduce potential safety hazards”(潜在的な安全上の問題を減らすために、家に子猫の安全策を施すこと)とされています。たとえば子猫が入り込んでしまうような隙間を埋めるといった対策が必要になります。

 

飼養環境の維持

家庭において適切な飼養環境を維持することは重要です。「ガイド」では“Maintain a peaceful, loving environment for the foster animals and spend quality time socializing them”(養育動物のために平穏で愛情のある環境を維持し、彼らとの交流に充実した時間を費やすこと)とされています。

 

ホットラインの活用

ボランティアに預けられた動物はシェルターの管理下にありますから、動物の健康上の問題についてはシェルターまたはシェルターと契約している獣医師が対応します。シェルターとの契約時、もしくは動物を受入れる際に「ホットライン」の電話番号が提示されているはずです。「ガイド」では “Utilize the hotline for all emergency and non-emergency treatment of foster animals”(養育動物のすべての緊急および非緊急治療にホットラインを利用すること)とされています。(続く)