猫の預かりボランティアガイド(25) 単独の子猫の世話 その5

アニマルシェルターに収容すべき猫を自宅で預かる、いわゆる「預かりボランティア」(Foster)について、ASPCA(米国動物虐待防止協会)の“Feline Foster Care Guide”(https://www.aspcapro.org/sites/default/files/aspcapro-feline-foster-care-guide.pdf)を参考に見ています。

 

Daily Care for Orphaned Kittens(単独の子猫の日々の世話)<続き>

Daily Care for Newborns Using a Bottle (0-3 weeks old) 

 

哺乳瓶を使用した新生仔の日々の世話(0〜3週齢)<続き>

 

Safe Feeding(安全な給餌)<続き>

 

子猫の保温

子猫にミルクを与える際には、ミルクだけではなく子猫自身も温めておく必要があります。「ガイド」にはこう記載されています。

 

Kittens should be warm before feeding to digest food properly. Prepare kittens for feeding by placing them on their stomachs or wrapping them in a small towel like a taco if they are fussy. (See how-to resource at the end of this guide.)

食べ物を適切に消化するために、子猫を給餌前に温めておく必要がある。子猫を腹ばいにさせるか、子猫が騒ぐようなら小さなタオルでタコスのように包むなどして、給餌の準備をする(このガイドの最後にあるハウツー資料を参照のこと)。

 

授乳の姿勢

誤嚥を防ぐため、子猫に授乳する際には仰向けにならないよう注意が必要です。「ガイド」にはこう記載されています。

 

If wrapped in a towel, make sure the kitten can still knead with her forelegs outside of the towel and that she is not on her back, which can cause aspiration. When placed on her stomach, make sure she is in an upright position with her head tilted slightly up and neck extended (as if she was nursing from mom).

タオルで包む場合は、子猫がタオルの外で前足を「ふみふみ」できることを確認し、誤嚥の原因となる仰向けにならないようにする。うつぶせにする場合は、頭を少し上に傾け、首を伸ばした直立の姿勢であることを確認すること(母親から授乳しているような状態)。

 

授乳時に子猫をタオルで包む際には、前足をタオルから出して「ふみふみ」できるようにします。「ふみふみ」は子猫が授乳時に母猫の乳房を刺激し泌乳を促す行動で、英語では“knead”、つまりパン生地などを「こねる」と表現されます。もちろん哺乳瓶で人工乳を与える際には無意味な行動ですが、子猫の自然な行動なのでさせてあげたほうがよいでしょう。