アニマルシェルターに収容すべき猫を自宅で預かる、いわゆる「預かりボランティア」(Foster)について、ASPCA(米国動物虐待防止協会)の“Feline Foster Care Guide”(https://www.aspcapro.org/sites/default/files/aspcapro-feline-foster-care-guide.pdf)を参考に見ています。
Cleaning & Sanitizing During and After Foster Stays(預かり中および後の清掃と消毒)<続き>
Using Bleach as a Disinfectant(消毒剤としての漂白剤の使用)
前述のとおり「家庭用漂白剤」は厳密に言えば「消毒剤」ではないのですが、塩素系漂白剤は殺菌作用がある「次亜塩素酸ナトリウム」が主成分ですから、消毒剤として使うことができます。「ガイド」にはこう記載されています。
The recommended dilution of standard non-color safe 5.25% household bleach for most agents of disease is 1 part bleach to 32 parts water (1/2 cup bleach to 1 gallon water). Bleach needs to be mixed fresh daily. The recommended contact time is 10 minutes. Bleach is then rinsed off and the surface allowed to dry.
ほとんどの病気の病原体に対して推奨される一般的な塩素系5.25%家庭用漂白剤の希釈は、漂白剤1に対して水32(1/2カップの漂白剤を1ガロンの水)である。漂白剤は毎日希釈する必要がある。推奨される接触時間は10分である。その後漂白剤を洗い流し、表面を乾燥させる。
日本で推奨されている希釈法
塩素系漂白剤にはさまざまな種類があり、次亜塩素酸ナトリウムの濃度も異なるので一概には言えませんが、一般的な「塩素濃度5%」の漂白剤を用いる場合、次のように希釈します。
・日常的な器具やケージの消毒の場合(0.02%)…1リットルの水に、ペットボトルのキャップ1杯弱(4cc)の漂白剤を入れる
・糞便や吐物などの処理に用いる場合(0.1%)…1リットルの水に、ペットボトルのキャップ4杯(20cc)の漂白剤を入れる
漂白剤の製造メーカーのホームページ等で確認すれば確実です。
Do Not Use(使ってはならない)
フェノールは猫に有害なため、フェノール系の消毒剤は使ってはなりません。「ガイド」にはこう記載されています。
Phenol-based products are known to be toxic to cats and should not be used. If unsure about a product, a good rule of thumb is to avoid if the name contains “sol”.
フェノール製品は猫に有毒であることが知られており、使用すべきではない。製品について確信が持てない場合は、名前に「sol」が含まれている場合は避けるのが大体の目安である。