アニマルシェルターにおいて高性能の消毒剤をできるだけ節約して使用する方法について、ASPCA(米国動物虐待防止協会)のホームページ“Do’s and Don’ts for Extending and Replacing Disinfectants”(https://www.aspcapro.org/resource/dos-and-donts-extending-and-replacing-disinfectants)を参考に見ています。
DO: Conserve and extend your disinfectant supply(すべきこと: 消毒剤の備蓄を節約し、増やす)<続き>
3. Strategically decrease the concentration of your disinfectant(消毒剤の濃度を戦略的に下げる)<続き>
消毒剤の濃度を調整することにより、消毒剤の使用量を減らすことができます。例えば次のように、動物集団のリスクによって濃度を調整します。
High Risk Populations(高リスク集団)
Use parvocidal concentrations of disinfectant.(パルボウイルスを死滅させることができる濃度の消毒剤を使用してください。)
・Puppies and kittens <20 weeks of age (生後20週未満の子犬と子猫)
・Animals diagnosed or with known exposure to canine parvovirus, feline panleukopenia, or feline calicivirus (犬パルボウイルス、猫汎白血球減少症、または猫カリシウイルスに感染していると診断された、または感染したことが知られている動物)
・Newly arrived animals (vaccinated <7 days prior) (新しく到着した動物(7日以内にワクチン接種済み))
・Animals with conditions or treatments causing immunosuppression (免疫抑制を引き起こす病気や治療を受けている動物)
※廊下、診察室、治療室、訓練室など、人の出入りが多く、頻繁に触れる場所も「高リスク」とみなされることがあります。
Low Risk Populations(低リスク集団)
Use non-parvocidal concentrations of disinfectant.(パルボウイルスを死滅させるほどの濃度の消毒剤は必要ありません。)
・Healthy dogs and cats ≥ 20 weeks of age (健康な犬と猫(生後20週以上))
・Animals vaccinated against canine parvovirus or feline panleukopenia ≥7 days ago (7日以上前に犬パルボウイルスまたは猫汎白血球減少症のワクチン接種を受けた動物)
・Animals in the shelter for >14 days (シェルターに14日以上滞在している動物)
希釈率と接触時間
消毒剤の濃度が低くても、接触時間を延長することにより同等の消毒効果を得られることがありますが、それは作業時間の延長を意味しますので、スタッフの人役を考慮する必要があります。