離乳前の子猫の世話の方法について、ASPCA(米国動物虐待防止協会)によるボランティア向けガイド “Kitten Bottle Feeding Guide”(https://www.aspcapro.org/sites/default/files/2023-06/kittenbottlefeedingguide.pdf)を参考に見ています。
Temperature Regulation(体温調節)
Kittens this small are unable to regulate their body temperature on their own. To help keep them warm, use a heating disc or hot water bottle to provide proper heat support. To heat the disc, microwave for 5 minutes and it should last for 6-8 hours. Always wrap the disc with a wee-wee pad or blanket. If a kitten touches the disc unwrapped, it could potentially burn their paw pads. If you don’t have a microwave, you can use a hot water bottle.
このような小さい子猫は、自分で体温を調節することができません。暖かく保つために、加熱ディスクまたは湯たんぽを使用して適切な熱サポートを提供します。ディスクを温めるには、電子レンジで5分加熱すると、6~8時間持続します。ディスクは必ずペットシーツまたは毛布で包んでください。子猫が包装されていないディスクに触れると、肉球が火傷する可能性があります。電子レンジがない場合は、湯たんぽを使用します。
【のらぬこの補足】
離乳前の子猫は体温調節機構が未発達のうえ、体重当たりの体表面積が大きいため体温が低下しやすい傾向があります。そのため、子猫の世話には保温器具が必須です。「ガイド」では湯たんぽ等の局所的保温器具が推奨されています。自ら自由に動き回ることができる月齢の子猫であればペットヒーターを敷いてもよいのかもしれませんが、床面全体を温める保温器具は幼齢子猫には不向きということであると考えられます。
heating disc
“heating disc”は日本でも入手できますが、日本語の一般名称がないため「加熱ディスク」という直訳を用いています。「レンジでぽかぽか」「電子湯たんぽ」のような商品名で販売されていることが多いようです。ここで述べられているとおり、電子レンジで加熱すると一定時間発熱する円盤状の保温器具です。「ペット用」を謳った製品には、ペットがやけどをしないように専用カバーが付属していることが多いですが、マグカップなどの保温用の製品を流用する際には必ず毛布などで包む必要があります。
湯たんぽ
保温持続時間に難がありますが、湯たんぽの方が安全性は高いのではないかと個人的には考えています。湯たんぽがない場合はペットボトルに熱湯を入れてタオルで包んだものを用いたりすることもありますが、あくまでも緊急避難的措置です。