「譲渡困難」とされる犬や猫の譲渡促進のための宣伝活動(Promotion)について、ASPCA(米国動物虐待防止協会)のハンドブック“Adoption Promotions for Harder-to-Place Dogs & Cats”(https://www.aspcapro.org/sites/default/files/2022-03/aspca-adoption-marketing-handbook_0_1.pdf )を参考に見ています。
BIO & GRAPHICS(プロフィールと写真)
譲渡対象動物のプロフィールや写真を掲示することは、宣伝活動の第一歩です。Webページやチラシなどデジタルやアナログの手法を駆使して、人力で情報を拡散します。
Adoption Profile(譲渡動物のプロフィール)
写真や動画を含めた動物のプロフィールを保護団体のWebページに掲載するのは、宣伝活動の基本中の基本です。プロフィールの書き方にもコツがありますが、それはまた別の機会にしたいと思います。自団体のWebページだけではなく、譲渡情報を発信しているWebサイト(日本でいえば「ペットのおうち」など)にも掲載するとなお効果的です。なお米国にはそのようなWebサイトが200以上あり、それぞれに登録するのは手間がかかるため、一括登録が可能な“RescueGroups”といったサービスもあります。
Business Cards(名刺)
動物の名前と掲載されているWebページのQRコードを印刷した「名刺」を作成して、ボランティアやスタッフがひたすら配ります。特に犬の場合、外を散歩させる際に出会った人に「この子をよろしく」と言いながら名刺を渡すといった使い方が想定されています。
Adoption Flyer(チラシ)
動物の名前や写真、QRコードを印刷したチラシを作成して、ボランティアやスタッフがひたすら配ります。チラシを直接配らなくても、動物好きの人が集まるような場所に設置や貼付するのもアリです。
Name Change(名前の変更)
宣伝方法というには少々毛色が異なりますが、どうしても譲渡したい動物にキャッチーな名前を付けて差別化を図るというのがこの方法です。その動物が以前の名前になじんでいる場合は似たような名前が理想ですが、必須ではありません。「ハンドブック」では人気キャラクターの名前や流行語の使用が推奨されています。
Shareable Graphics(画像の共有)
譲渡対象動物の写真をボランティアやスタッフ等で共有し、SNSやネット掲示板などへの投稿の素材にしてもらいます。「譲渡先募集中!」といった文言やWebページのアドレスを入れた画像を作成するのもアリです。